友人が、登山に行こうとお誘いしてくれました。
果たして登れるのか!? 途中でギブアップしたらどうしよう!? スクワットしなきゃ!!とあたふたしていたら、「ケーブルカーがあるから大丈夫!」と言われてほっとしました。

プログラミングは、登山に似ています。
一行ずつコードを書いて、それが最終的にシステムになる。
動いた時の達成感はやみつきになります♪
ただし、登山と違って、ケーブルカーはありません。
一行ずつコードを書く。それ以外の近道はありません。

起業も同じです。
独立とか起業とか会社経営と聞くと、すごいことのように思う方が多いですが、ひとつひとつ、やるべきことを積み重ねていくだけです。
頂上は果てしなく遠いように見えますし、全然進んでいないように思えるときもあります。でも、頂上を目指して一歩一歩を積み重ねていると、ふと見下ろした時に、「もうこんなに登っていたのか」と驚く瞬間があります。

人生も同じですよね。
夢や目標に向かって、ひとつひとつ、積み上げていく。うまくいかない時もある。それでも、あきらめなかった人だけが、夢を叶えることができます。

千里の道も一歩から。まずは一歩、踏み出しましょう!

起業に必要だったもの

とはいえ、わたしが登山と聞いてあたふたしたように、経験したことがないことをはじめてやるときは、不安になりますよね。
そこで、私が起業した時にやったことや、必要だったことと、かかった費用をまとめてみようと思います。

会社登記

起業には、個人事業主になるか、法人を設立するかの二択があります。
法人は、設立に30万くらいかかるのと、売り上げがあってもなくても毎年7万くらい税金がかかります。
法人を設立するメリットは、信頼性です。
大きな企業とお取引する時に、個人事業主だと取引ができない場合もあります。とはいえ、今までお取引したお客様で、個人事業主さんと取引ができないとおっしゃっていた企業さんは、一社だけ(しかも民間企業ではない)でしたので、レアケースだと思います。
私の場合は設立の手続きは司法書士さんにお願いしたので比較的楽でしたが、会社名、資本金の額、発行株数、事業内容など、決めなければいけないことはたくさんありました。

かかった金額は司法書士さんへの報酬と、登記にかかる費用で35万くらいでした。自分で手続きを行うと、登記にかかる費用だけなので、25万くらいです。
個人事業主として起業する場合は、費用はかかりません。

会社名

会社を登記する時に、会社名が必要です。
弊社の社名「凛」は、当時よく通っていたバーの名前からいただきました。
そのお店のマネージャーさん兼バーテンドレスさんがめちゃめちゃ素敵で、あんな女性になりたい!!と憧れて、お名前をいただきました。
ちなみにそのバーテンドレスさんは現在は独立されて、アンドレイというお店をされています。ぜひ行ってみてください♪

印鑑

登記には印鑑が必要だったので、それも司法書士さんに手配をお願いしましたが、印鑑の準備くらいは自分でやってもよかったかな、と思います。
必要な印鑑は、代表印・銀行印・角印の3種類です。
代表印は、お役所に提出するような書類や、契約書などに使います。
銀行印は、口座開設に使います。
角印は、請求書などに押します。

全部で15,000円くらいでした。
個人事業主の方は、屋号の印鑑でなく、個人名の印鑑を使っても大丈夫なので、必須ではないです。

口座開設

口座開設に銀行に行きました。
元トレンダーズ社長・現カラーズ社長の経沢さんが、カラーズ設立時に、銀行に口座開設を断られたとこちらに書かれていらっしゃいましたが、私の場合はあっさりと口座開設ができました。(10年近く前なので、審査がゆるかったのかな…)

口座開設のお話は沙織さんも書かれていますので参考にしてみてください!

屋号入りの口座開設できました!

資本金

会社設立には資本金が必要です。個人事業主の方は不要です。
資本金は1円でも会社の設立ができますが、会社の運営のためのお金なので、ある程度必要です。
手持ちの資金がない場合は、銀行や日本政策金融公庫から融資を受けるという方法もあります。
女性小口創業特例という制度もありますので、活用してみてください。

弊社の場合は、私の両親から、限りなく贈与に近い融資をいただきました。本当にありがたいことです。

ちなみに、女性が起業すると、男性のパトロンがいるんじゃないかと邪推されることがあります。パトロンも資金調達方法のひとつではありますが、後々トラブルになった時のリスクが大きいので、個人的にはあまりおすすめしません。

住所・電話番号

オフィスを借りてみたのですが、Webのお仕事はどこでもできるのが利点なのに、オフィスに行かないとできない作業があることがとても無駄に感じて(たとえば捺印が必要な契約書の作成など)、自宅オフィスに変えました。
でも、自宅の住所をホームページで公開するのは抵抗があったので、バーチャルオフィスを借りました。

料金は、5000円くらいでした。当時(2008年)はまだバーチャルオフィスは少なかったのですが、今はもっと安いところがあるかもしれません。

バーチャルオフィスのお話も沙織さんが書かれていますので参考にどうぞ♪

バーチャルオフィスの地域格差(*´Д`) 

メールアドレス・ホームページ

名刺に、ホームページとメールアドレスを載せたかったので、ドメインを取得し、サーバーを準備しました。
ラッキーなことに、サーバーは、会社を経営している友人が、自社で使っているサーバーの一部を使わせてくれました。(超感謝!)
今は、jimdowixのように、簡単に無料でホームページを作成できるサービスがあるので、最初はそういったものを使うのも良いと思いますが、信頼性は、自分のドメインのほうが圧倒的に高いです。

会社のドメインは、他のドメインと比べるとちょっと高いですが、co.jp が良いです。
ドメインは後から変えるのは大変なので、よく吟味しましょう。
(うちは.netですが、co.jpにしておけばよかった!と後悔)

ドメインは、co.jpだと初期費用・年額3,000円くらい、.comや.netだと初期費用・年額1,000円くらいです。
サーバーは、レンタルサーバーを借りた場合は、月額3,000円くらいです。
ホームページ制作は自分でやったので0円です(プロなので!)。

名刺

起業して一番最初に作った名刺は、デザイン勉強中だった友人が無料でデザインしてくれました。(ありがとう!)

かかった費用は、印刷代で3000円くらいでした。

税理士さん

当時税金のことは知識ゼロだったので(今も限りなくゼロに近いですが)、どうしようかなと思っていたところ、当時よく通っていた西麻布のバーでたまたま知り合った税理士さんに、そのまま「おねがいします!」とご依頼しました。
何も考えずにご依頼したのですが、「税理士さんにこう言われた」とか「税理士さんがこう処理してくれた」と人に話すと、よく、「良い税理士さんをつけていらっしゃいますね」と言われます。
だいぶ融通をきかせてくださっていますし、合法ではあるけどモラル的にグレーな節税をしようとした時に諭してくださったり、売上のない時期にこっそり請求書を送るのをやめて(=顧問料を無料にして)くださっていました。(ありがとうございます!感涙)

費用は、売上規模にもよりますが、起業したばかりの規模だと、だいたい月額20,000円くらいです。
確定申告などを自分で行えば、費用はかかりません。最近は便利なクラウド会計ソフトもありますね。

自分でやる?プロに依頼する?

起業にかかる費用は、自分でやる場合とプロにお願いした場合で、当然変わりますね。
起業したばかりの頃は、お金が出て行くことに抵抗がある方が多いと思います。

ただ、自分でやるということは、知識のインプットが必要です。そのためには時間が必要です。
そして、当然、実際の作業にも時間が必要です。
その時間は、本業に集中すれば、売上があがるかもしれません。
売上をあげられる時間を他のことに使うことは、損失です。
そして、プロに依頼して、自分は本業に専念して売上を上げることは、投資です。リターンを得るためには、投資が必要です。効率的に投資をしましょう。(もちろん、プロは、仕事のクオリティも、自分でやるよりも高いです。餅は餅屋ですね!)

効率的な投資のためにも、依頼する相手はしっかり選ぶ必要があります。信頼できる方をしっかり選びましょう。(たまたま知り合った税理士さんが良い方で本当にラッキーでした。笑)

振り返ってみると

振り返ってみると、ほんとうにたくさんの方に助けていただいたなあ…とあらためて感じます。
ご縁に感謝です!
そして、助けていただいた分、私も、これから一歩を踏み出す方々のサポートをしていこうと思います。
ご恩は、助けてくださったご本人にももちろんお返ししていきますが、社会に還元すると、より大きなスパイラルが生まれますよね♪

まずは最初の一歩の踏み出し方をまとめてみました。
シリーズで続編もアップしようと思いますのでお楽しみに♪

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柳田亜沙美

GeekGirlLabo代表。文系出身エンジニア。 プログラミングをはじめて15年、会社を設立して9年目になります。 システム開発講座やプログラミング講座の講師、アプリ開発やWebシステム開発のお仕事をしています。 酒と肉の日々。ずっと夜型だった生活を朝型に変えたら、人生が捗りました。